東急東横線、東白楽駅から徒歩3分。
メイン通りから一歩入った裏路地に2023年10月1日に新しいカフェがオープン。日々の忙しさの中で一息つける癒やしの場所「Coffee and Baked Ura」。
静かな街並みに溶け込む温かな空気が流れるこのカフェを経営しているご夫婦、深浦哲也さんと深浦理恵さんに会いに行きました。
まずは、お二人の簡単な経歴をご紹介。
深浦哲也さん:
体育系大学進学後、楽器店に就職。
社会に出て経験を積む中で、自身のお店を持つという夢を抱き、コーヒーと出逢う。次第にコーヒーの魅力に引き込まれ、日々コーヒーと向き合う中で日本一を目指すことに。一日も欠かすことなくコーヒーを追究し、2018年に念願のハンドドリップ日本一に。
深浦理恵さん:
ファッションの仕事に就職後、語学留学のためカナダへ。
カナダの生活の中でよく見る風景の中に当たり前にコーヒーがあり、コーヒースタンドでのコミュニケーションが嬉しく、人と人との触れ合う優しい場が自分にとって心地いい環境であることに気づく。日本に帰国後、鎌倉の飲食店で哲也さんと出逢い結婚。現在一児の母として育児に奮闘しながら、カフェでの経験を活かしUraでは焼菓子も担当。
文章:a_chan_gram1008 写真:myourenjar/a_chan_gram1008/ 構成:myourenjar
ハンドドリップチャンピオンのコーヒー
哲也さんのコーヒーとの初めての出会いは就職後のこと。
仕事以外の一人時間が増え、何かしてみようかなという想いが募った時に出逢ったのがコーヒー。コーヒーショップへ行き道具を揃え、豆から挽いて淹れてみたり、カフェ巡りをする中でコーヒーに触れる時間が増えていきました。
─── Coffee and Baked Uraのコーヒーについて教えてください。
哲也さん:「味だけでなく所作を見て頂く事にも意識しながら一杯一杯丁寧に淹れてます。
ブレンドはこだわっていて、メインメニューのUra Blendは、甘味、苦味、酸味がバランスよく感じられ、産地、配合、焙煎度合いを検証して“毎日飲んでも飽きのこない味”にこだわりました。後味がよくスッキリなのに甘さが残り、冷めても美味しいコーヒーです。
カフェのメニューで種類が多いと迷ってしまうこともあるので種類は程よくし、カフェインレスも用意して幅広い方にコーヒーを楽しんでもらいたいと思ってます。」
───哲也さんは2018年ハンドドリップ大会の優勝という経験もお持ちですね。
哲也さん:「ハンドドリップ大会は、自分がコーヒーの道を進む中で芽生えた「美味しいコーヒーって何?」という疑問に対して、自分自身が知りたい。挑戦したい。というのが始まりで、
大会で評価されることで自信に繋げたいと思い挑戦しました。」
「大会に挑戦するも敗退という悔しい経験が続いたんです。
この大会を突破するにはかなりの準備が必要だと気づいて、一日も欠かさず毎日仕事の休憩時間の15分コーヒーに向き合う時間を必ず確保して記録し研究していくことにしました。
もちろん他にも、バリスタチャンピオンが在籍するセミナーに参加したり、動画を見たり勉強を続けました。コーヒーのことを考えると眠れないほど、どうしたら美味しいコーヒーを淹れることができるのか、真剣に向かい合いました。
ハンドドリップ大会では、課題豆が当日に発表されるんです。
課題豆の特徴を瞬次に判断し、豆の特徴に合わせてコーヒーを淹れ審査員にジャッジされる。その予選を勝ち上がっていく。味、所作、クレンリネス、プレゼンテーション等を全体的にみられます。
夢にまで見た決勝戦では、自分でも不思議なほど落ち着いていて。落ち着いた気持ちの中で今までの全ての経験や知見をぶつけることができました。自分の名前が呼ばれたときは驚きと喜びでいっぱいでした。」
日本一のコーヒーに合う、焼菓子
カウンターにはコーヒー豆は勿論、理恵さんが作るたくさんの焼菓子が並びます。
───Coffee and Baked Uraのこだわりの焼菓子について教えてください。
理恵さん:「焼菓子はできる限り優しい素材を使うようにと思っています。
勿論、コーヒーに合うということが一番ですがママ目線で考えて、自分の子どもにも食べさせられるものや材料を選ぶようにしています。」
「今までカフェで働いてきた中で、10年間焼菓子のレシピを研究して貯めてきました。
自分の作りたいもの、好きなものを集めたお店にしたいと思っていたので、それらの焼菓子をご提供しています。沢山あるレシピの中でも、私が一番提供したいと思い描いていた焼菓子はニューヨークチーズケーキです。」
───カフェでのメニューはどれも魅力的な物が多いですが、お二人のコレ!というカフェメニューのセットを教えていただけますか?
哲也さん: 「Uraブレンドとニューヨークチーズケーキがおすすめ。定番ですが、ブレンドはエチオピア豆の口に残るさっぱりとした酸味がチーズケーキに合うし相性が良いです。」
理恵さん: 「キャロットケーキとホットラテが合うのでぜひ。キャロットケーキがしっかりスパイスがきいているので食べたあとでホットラテのミルクの感じが合うと思います。」
焼菓子については季節のメニューもあり、その時その時で楽しみも増えていきそう。季節を感じながら美味しいコーヒーと優しい空気が流れるカフェでの時間はきっと格別なものではないでしょうか。
「あったら良いな」を大切に。
───Coffee and Baked Uraでは、お子様大歓迎と謳っていますよね。その経緯も教えてください。
哲也さん: 「自分もこのカフェの近くに住んでいるのですが、子どもと行けるカフェがなかなかないな、と感じていたので子連れでも気軽に来れるお店にしたいと思っていました。」
理恵さん: 「自分が子どもと生活する中で、子連れで行けるお店が限られることや、子どもが騒いでしまったりすると「早く出なきゃ。」と感じてしまうことが多くて。そんな経験からお子さま連れでも安心できる場所を作りたかったのがきっかけです。」
哲也さん:「カフェのこだわりは、自分が行きたいと思える場所かを考えることと、この街に根付いた場所でありたい。ということ。
朝8時から営業しているのも、ふらっと朝から立ち寄れる場所が『あったらいいな』と思ったこと。値段設定も自分だったらこの位の料金『だったらいいな』という設定を考えました。『あったらいいな』を形にしています。
お店のこだわりとしてはモーニングタイムでは300円から本格的な美味しいコーヒーを味わえます。ふらっと足を運べる場所。日常の一部になって欲しいと思っています。」
道を歩いていて店内がどんなお店なのかわかるよう、なるべくオープンに見える窓。このお店にはどんなものが置いてあるのかがわかるメニュー表を外に掲示したり。
犬の散歩のついでにホッと一息できるよう外にベンチを置いてリードフックがあったり。お店の隅々見渡しても、小さな配慮の数々がこの街に根付いた場所でありたい。という想いが垣間見れ、オープンしてから連日、まちの人たちが集まるホットスポットになっています。
優しい空気が流れる場所Coffee and Baked Uraへainiko
今回、訪れたCoffee and Baked Ura
地元に寄り添い、哲也さん、理恵さんの想いが詰まったカフェ。
カフェを作り上げるうえでインテリアやメニューにもこだわりが感じられます。
ゆったりとテーブル席でコーヒーを楽しむのもありですが、カウンターに座り目の前でハンドドリップチャンピオンが淹れるコーヒーを眺めるのもおすすめしたい。
カウンターでご夫婦と会話を楽しむのも、このカフェの醍醐味だ。
お客様の立場になって考えたアイデアがそのまま活かされ
こんなカフェがあったらいいな。が揃う場所。
お二人のお話を聴いて、コーヒーが繋いでくれた縁がこうして二人の場所になって
そしてこの街の人々の拠り所になっている。
私の「夢は何ですか?」の問いに
哲也さんは「長く続けたい。」と言う熱い想いを話されました。
私は、その言葉を聴いて、とても謙虚ながらも強い意志を感じた瞬間でした。
そして、カフェに行くことが特別な事ではなく日常の一コマになるように…。
東白楽この街になくてはならない存在になりたいと話してくれました。
私のこのカフェのおすすめしたいことの一つに
カフェに入るときの交わしてくれる挨拶とカフェをでる時にお二人からの
「いってらっしゃい。」という言葉には、
今日も素敵な一日を…。という言葉が込められている。
そんな優しに包まれた Coffee and Baked Ura 深浦哲也さん、深浦理恵さんに会いに行ってはいかがですか?
Coffee and Baked Ura(コーヒーアンドベイクド ウラ)
住所:神奈川県横浜市神奈川区西神奈川3-1-2
Instagram:https://www.instagram.com/coffeeandbakedura/